みどり共同法律事務所 みどり共同法律事務所 みどり共同法律事務所
みどり共同法律事務所
トップページ
みどり共同法律事務所とは
事務所内の様子
交通アクセス:地図
業務分野
弁護士・事務局紹介
弁護士・鈴木 周
弁護士・穂積 剛
弁護士・後藤 富士子
弁護士・清水 淳子
事務局
依頼方法・費用
コラム・弁護士
よくある質問
文字を大きくするには?
  みどり共同法律事務所
 
〒160-0023
東京都新宿区西新宿7-3-1
三光パークビル3F
TEL: 03-5925-2831
FAX: 03-5330-8886
E-Mail: info@midori-lo.com
   

コラム・弁護士

 
   

バナナとコロッケと不要不急

清水 淳子

2025年8月

弁護士 ・ 清水 淳子

あまりの暑さに8月に入って「ハンディファン」なるものを購入した。最近は男性でも日傘をさしている人がいるくらい日傘は夏の定番になったが、2馬身差くらいで普及してきているのがハンディファンだ。おととしあたりは竹下通りをそぞろ歩く女の子のアイテムだった気がするが、今年はサラリーマン風のお父さんや半ズボンから刺青がのぞくやんちゃなお兄さんも片手に握りしめて電車を待っていたりするので、普及率はかなり高くなっていると見た。36℃の街中で使っても熱風で暑いだけだが、涼しい電車に乗り込んだときなど、とりあえず顔面を冷やすことができてなかなか良い感じだ。

おかげでバッグの中には日傘にハンディファン、日焼け止め、シュッとひと吹きシャツスプレー、水分補給用の魔法瓶、といろいろ入って、正直重い。重さのせいで余計に汗をかく悪循環に陥っているが、これも暑熱順化。甘受しよう。

どうも!流行には周回遅れで乗る、2025年ハンディファン・デビューのシミズです。

 

たまには「今日の最高気温は例年並みです」という天気予報を聞いてみたいものだと思うくらい、猛暑日が続いている。

毎年夏になると「記録的な猛暑」と言っているから、毎年着実に記録を更新し続けているのだろう。シミズが子供のころにはそんなこと言ってなかったし、社会人になってからチラホラ聞く程度だったから、「記録更新」がデフォルトになったのはここ20〜30年のことだろうか。2000年ころにはひと夏の熱帯夜もひとケタ程度だったそうだ。むかしは窓を開けて寝ていたものだけれど、そんなこと平成生まれは知らないんだろうなー。

「異常気象」という単語も、誰が言い出したのか知らないし、誰かが言ったから暑くなったわけではないだろうが、骨身に染みる異常っぷりだ。「光化学スモッグ注意報」を聞き流して外遊びをしていたシミズは知らなかったが、実は半世紀前、1970年ころから「温暖化」は問題になっていたらしい。グレタさんのように意識の高いコドモだったら、問題意識を持って何かアクションを起こしていたかもしれないが、一貫して問題意識の低いシミズは「温暖化」よりもっぱら「今日の給食」を意識してきたため、温暖化が進み放題で今日の地球があると言える。ん、言えるか?

 

さて、異常気象に負けて熱中症で倒れたら、連日ひっ迫アラートが鳴りっぱなしの救急車を呼ばなければならない。そういえば最近救急車のサイレンが変わったのをお気づきだろうか。これまで細川たかし師匠のようなハリのある「パ〜ポ〜パ〜ポ〜」という音だったのに、最近アコーディオンみたいな「ファア〜フォオ〜ファア〜フォオ〜」と鳴らしながら走る救急車がいる。そのスジの人によれば「より注意を引きやすい」音なんだそうだが、緊迫感が薄れたように聞こえるのはシミズだけか。

まあ、そんな救急車を呼ぶことにならないために、熱中症対策、暑熱順化は重要だ。「暑さに慣れる!」とペットボトルを携えて、10分毎に一口ずつ飲むようにしながら、滝のような汗をかきつつ歩くシミズである。ちなみに6月から暑かったから、かれこれ2か月暑熱順化の訓練をしていることになるが、一向に「順化した」感じがしない。これは年を取って適応力がなくなったということだろうか?「順化したぜ!」と思ったころには夏が終わってたりしたら悲しい…。

救急車ひっ迫・救急士オーバーワークの状況を少しでも和らげるためだろう。猛暑日というと、東京都も気象庁も厚生労働省もこぞって「不要不急の外出は控えて、外出する場合は熱中症に注意するように」と言っている。天気予報ではお約束のように「不要不急の外出は控えて、エアコンをつけておすごしください」とアナウンスしているので、異常気象下の夏はコロナ下並みに「不要不急の外出」はしちゃいけないのが世間のルールになっている。

さて、不要不急ってなんだ?

さすがに事務所に出てくるのや裁判所に行くのは「要」だろう。

では「今日はビールのおつまみにコロッケが食べたいなー」と買いに行くのは「要」「急」だろうか?

この構図は、小学校の遠足のしおりに「おやつは300円以内」とあるのを見て、「バナナはおやつに入りますか?」と質問した状況と似ている。

たしかバナナはおやつの範囲外で、みんな300円を握りしめて、10円のラムネやらベビースターラーメンやら吹くとピーって音のする穴の開いたキャンディやらを一生懸命「300円に収まるよう」計算しながら駄菓子屋をはしごしたものだった。

話がそれた。そう。バナナは「300円」の範囲外だった。

ではコロッケは「不要不急」の範囲外だろうか?

冷蔵庫の中が水とマヨネーズしかなかったら、「要」であり「急」な気がする。(「ウーバーイーツでいいんじゃない?」と言われたら一気に不要不急になりそうな気もするが…)

ところが白状するとシミズの冷蔵庫にはいろんなものが入っている。から揚げやたこ焼き、厚焼き玉子にカニカマ、ハム、チーズ、プリン、牛乳など、まあまあより取り見取りだ。

だが!

コロッケはない!!!

という場合、コロッケを買いに行くのは不要不急だろうか?

「だろうか?」と書いていて、「そら不要不急だわな」という声が耳元に聞こえてくる。

いやいやいやいや、どうしてもコロッケの気分の日にたこ焼きでビールを飲むのは自分を偽ることにならないか?いつだって自分に正直でありたいシミズにとって、その日のコロッケは「要」であり「急」と言って過言ではない。

冷蔵庫におかずがあるのにあえてコロッケを買いに行くのは、暑熱順化の練習でもあるとして、許してもらえるんじゃないか、そんなよこしまな期待でコロッケ欲をカムフラージュして外出する。しかし灼熱のアスファルトにやられて行き倒れたらそのまま干からびるか親切な誰かに救急車を呼ばれるかだろう。救急隊のお兄さんに「どうして外出してたんですか?」と聞かれて「コロッケを買いに行くところでした」なんて答えようものなら、白い目で見られ、搬送先の病院でも雑に点滴を打たれて、「おととい来やがれ」と言わんばかりに追い払われるに違いない。くれぐれも救急車を呼ぶ事態に陥らないように注意しなければ。「自分に正直」と胸を張るわりに若干の後ろめたさをぬぐえないので、いつも以上に用心深く水分補給して出かける。ちなみにスーパーのそうざい売場でコロッケが売り切れてたら冷凍食品コーナーに行って冷凍コロッケを買ってくるのさ!ふっふっふ、どうだ!(なにが?)

バナナは「おやつ」の範囲外だったが、シミズみたいなヤツもいるので、コロッケやビールや焼き鳥が「不要不急」の範囲外かは一律に線引きできない。バナナがどうしておやつの範囲外なのか先生は理由を教えてくれなかったが、不要不急はたぶん「熱中症にならないように」「救急車を呼ばないように」という基準だと思うので、みんな、くれぐれも倒れないように注意しましょう。あ、ビール飲んでも熱中症予防にならないみたいだから、ビール飲むときはただの水も飲むようにしようねー。

 

一つ前のコラム・弁護士へ コラム・弁護士 トップページへ
 
Designedbykobou-shibaken.com
プライバシーポリシー