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コラム・弁護士

 
   

わたくしとハンカチーフ

鈴木 周

2017年10月

弁護士 ・ 鈴木 周

ゴルフ練習に向かう車中で太田裕美の「木綿のハンカチーフ」(1975年、松本隆作詞、筒美京平作曲)を聞いていたとき、ふと「これ、裕美はどこに住んでたんだろう」と気になった。

作中にはどこも具体的な地名が出てこないのだが、ヒントになる歌詞があちこちに散見され、練習場までの15分やそこらではなかなか結論の出ない、案外難しいテーマであった。

まず、冒頭で、「恋人よ 僕は旅立つ 東へと向かう列車で♪」というセリフがあるので、例えば東から西に向かって走る常磐線とか総武本線とかではない。つまり取手とか銚子ではない。トップアイドルが取手じゃアレだし。また、いきなり東に向かっているわけだから、例えば岐阜県高山あたりから名古屋に南下して、そこから東上したわけでもない。

ていうか、さっきから男が東京に出てきた前提で書いているが、実はこれも確実とまでは言えない。例えば、新潟県糸魚川市あたりから信越本線で新潟市に東上して就職し、エンジョイして帰れなくなった可能性もゼロとは言えない。言えないが、3番で「草にねころぶあなたが好きだったの」というセリフがあるから、日本海側は可能性ゼロに近いだろう。糸魚川では草じゃなくて雪にねころぶことになってしまうし、曲調としては全くの演歌調であり、不幸そうな女の演歌歌手が歌うならさておき、どこか明るい同曲には相応しくない。

そういうわけで、男が就職した都会とは東京のことであると決め付けた上で考察を進めると、東に向かう列車は、中央線と東海道線ということになるが、「草にねころぶ」というセリフを考えると、お日様がさんさんと降り注ぎ年中温暖な太平洋沿岸、すなわち東海道線を支持したいと思う。もちろん、中央線で八ヶ岳あたりも考えられるが、こちらは夏以外はちょっと…、という感じがする。

だいぶ候補が固まってきたぞ。温暖と言えば静岡県、それも沼津や焼津のような漁港の町は全然イメージと違うから、静岡以西で名古屋までの間のどこか。そして、ここで想起すべきは新幹線の存在である。つまり、新幹線停車駅では、こだま号でも1時間半やそこらで帰ることができるので、2番の冒頭の「恋人よ 半年が過ぎ あえないが 泣かないでくれ♪」と矛盾が生じてしまうのである。少なくとも半年くらいは、帰りたくても帰れない程度に不便なところである必要がある。もちろん、金がなくて新幹線なんて乗れないから、静岡(とか浜松、もちろん三河安城とか渋いところも含まれる)に帰れません、ということもあり得るが、若いとはいえ社会人ですよ、片道1万円が出せないということはないはずだから、結局、距離と所要時間の問題である。

で、これが浜松を越えてしまうと、もう愛知県に入り、名古屋圏であるので、これはこれで都会近郊になってしまうため、結論は静岡と浜松の間にある東海道線で、新幹線が停まらない駅であり、かつそこからさらに西に向かった私鉄の各駅停車の駅である。

あれ、そう思って探してみると、東海道線って、駅から全然私鉄が延びてないのね。みんな車なんだ。もう掛川駅から西に向かう天竜浜名湖線しかないや。しかも掛川じゃ新幹線停まる上、天竜浜名湖線は西に行った駅は二つだけで、ヤマハの工場が近くにあったりして、結構都会じゃないの。これ困ったな。スタコラ逃げ出そうかな。

…と思ったら、天浜線が北上した後また西に向かってる。あ、あった! 絶対ここだ。

というわけで、1975年の裕美は、静岡県周智郡森町所在の円田(えんでん)駅近辺に住んでいたことが判明致しました!

 ココ https://www.tenhama.co.jp/about/station/enden/ しかし、これ、まさにそのまんまの駅だなあ。絶対急行とか停まらないだろうから、各駅停車かは調べませんよ。掛川がターミナルなのはすんません、許して下さい。

それにしてもこの歌、男の方もひどいけど、裕美の方も、最後のおねだりで「涙ふく木綿のハンカチーフ下さい」の一言でアッサリ諦めているくらいだから、半年がたって、うすうす「これはもうダメそうだ」と感づいていたのだろう。もっとも、静岡は遠州木綿が名産だから、地元を捨てようとしている男に恨みをこめておねだりしたのかも知れない。今治の女が、「最後にタオル下さい。」と言うようなものか。怖い話だ。

 

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