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コラム・弁護士

 
   

インクも凍る! 極寒の信州松本支部探検 その5

鈴木 周

2016年9月

弁護士 ・ 鈴木 周

あー面白かった、最後どんでん返しだった、と言いつつ訟廷を後にし、司法博物館の裏手に出たところ、そこには旧松本少年刑務所独居舎房が移築されていた。平成2年まで実際に使われていたということで、左右にそれぞれ10室ほどの部屋が並び、手前の二つは3人部屋であるということであった。独居は3畳ほど、3人部屋は大体6畳くらいの大きさで、トイレが単なる穴(直径20cmほど)なのが、何か物悲しかった。私は、3人部屋に入ってみたが、大変に寒く、トイレでしゃがむとセメントで足裏が冷たく、「冬場なんて寒くて寒くて大変だったろうなあ。」と思った。あと、扉を閉めると、当たり前だが中からはビクともせず、本当に囚われた気持ちになったが、心優しい隊員たちは「キヒヒ、反省しろ。」などとは言わず、すぐに出してくれたのであった。

インクも凍る! 極寒の信州松本支部探検 その5

その後は、敷地内の製糸場やシベリア抑留展示コーナーを見て、見学を終了した。司法博物館は、期待をはるかに上回る面白さで、法曹関係者は是非一度見ておくべきだと強く感じたが、法曹関係者以外はまるで興味もないだろうから、それで見学者もいないのだな、とも感じた。最後に受付横のお土産コーナーに寄ったが、なにしろ受付はやる気ゼロであるから、「訟廷まんじゅう」とか「刺又ストラップ」等あるはずもなく、「なんもないな」と10秒で売り場を離れたのだった。

一向は、司法博物館を離れ、再び裁判所方面に戻り、裁判所からほど近い浅間温泉へと向かった。安藤氏が取っておいてくれた「尾上の湯旅館」(以下、「尾上旅館」と言います。)は、テレビドラマ「白線流し」のロケ地になった老舗旅館であるということだった。「白線流しって、さだまさしでしたっけ?」「そりゃ精霊流しですよ。もっとずっと最近です。」とのことで、長瀬智也さんが主演していたということであった。博物館からは車で大体20分程度で尾上旅館に到着した。裁判所からは10分もかからないだろうが、付近はまさに山間の温泉街といった面持で、そのギャップが印象的であった。尾上旅館は老舗ながら、温泉に入って宴会するだけでも大歓迎ということで、着いてみると、大きな宴会部屋を取っておいてくれ、端っこにバスタオルとフェイスタオルが沢山積んであった。

インクも凍る! 極寒の信州松本支部探検 その5

「ああ、いい部屋だねえ。こんなとこ独占しちゃって悪いねえ。」等言いつつお茶を飲んだ。浴場はあまり大きくなく、脱衣所も狭いので、「時間もあるから二手に分かれて入ろう。鞄を見てる人も要るし。」ということになり、私は張り切って先頭で駆けつけたが、うっかりタオルを忘れて取りに帰る間に第二陣になってしまった。そこに松本支部の広報委員である山本賢一弁護士が到着したので、しばらく部屋でお茶を飲んでおしゃべりした後、タオルを持ってお風呂に行った。残念ながら露天はないということで、「残念、せっかく東京で練習したのにな。もっとも松本の寒さじゃ立ったまま即身仏級かも。」と思いながらお風呂に入り、せめて露天気分になろうと思って窓を全開にした。すると、とても寒くはあるものの、体はお湯に入ってポカポカし、まさに頭寒足熱、大変いい塩梅で、他の隊員たちも「これはいいね」等と言いあったのであった。

インクも凍る! 極寒の信州松本支部探検 その5

その後、同じく松本の広報委員である李栄愛弁護士も合流し、長いこと黒一色だった探検隊が紅一点となり(大変な進歩だ)、楽しくお酒を飲んでご馳走を食べた。尾上旅館はさすがに老舗だけあって、山海の珍味を用意してくれており、さわら西京焼き、ワカサギとフグの天ぷら、まいたけご飯等、出るもの全てが美味しかった。地場ものということでイナゴの佃煮も出たが、「あ、これ、エビの佃煮と同じだ。」ということで、私には特に抵抗はなかった。だけど特に美味しいというものでもないな、昔はタンパク源として大事だったんだろうな、とも思った。

私は例によって、酔っぱらってしまったので、何を話したか殆ど覚えていないだが、諏訪大社の御柱祭(おんばしらまつり。氏子が乗ったご神木を崖の上に引っ張ってきて、そのあと坂を落して、川を渡るお祭り。日本三大奇祭の一つ。)の話は印象に残っている。私が「あれって本当に危ないですよね。怪我人や死人が出そうですよね。」と言ったら、諏訪の宮坂氏がサラっと「毎年のように人が亡くなりますよ。落ちたり下敷きになるだけじゃなくて、川で流されるんですね。あと、進軍ラッパのメロディに合わせてやるので大きく扱いにくいようですね。」と言うので、「諏訪大社の氏子にならなくてよかったなあ。」と心から思ったものだった。

皆でワイワイ話しながらお酒を飲んでいたら、時間はすぐに過ぎてしまい、午後7時になったので、散会にして隊員たちは松本駅に戻ることとなった。尾上旅館の支払は一人7000円程度で、お風呂付であることを考えると、相当にリーズナブルであると思われた。勘定を済ませて表に出て、玄関脇に置いておいた温度計を見てみると、「ギョギョ、−5度になってるぞ。やっぱり寒いんだなあ。」と言ってはみたが、過剰装備の隊長、アノラックの大輔隊員以外も、特に寒いという感じはしないということで、「一日いて体が慣れたかな。」とも言いあったのだった。しかし、午後7時で−5度だから、これから夜半にかけてもっともっと寒くなるのだろう。

インクも凍る! 極寒の信州松本支部探検 その5

トロ氏とは旅館でお別れして、また安藤カーと宮坂カーに分乗して松本駅に送って貰い、一日世話になった名残惜しさにブンブンと手を振って別れ、その後、お土産売り場でお土産を買った。「アルクマ」という微妙なキャラクターと、「萌え萌え信州ファイル」というのが気になったが、さすがに思いとどまり、定番ということで野沢菜の小袋を購入した。大輔隊員は、長岡のこともあってか、30分も前にお土産を買い揃え、「いつでも結構です!」と張り切っていた。

しばらく待合室で待って、8時00分のスーパーあずさ38号に乗り込んだ。「8時丁度とはいえ、これじゃすごく字余りだね。」「『スーパー』が付く段階でもうダメですね。」等と言いながら、シートを向い合せにして、ビールを飲んだ。来るときはワクワクしていたので、すぐ着いた印象だったが、このスーパーあずさは最終ということもあり、やたらあちこちに停まるため、非常に時間がかかり、しかも車内が暑く換気もできないため、過剰装備の私はゼイゼイと大汗をかき、山崎隊員と一緒にアチアチ言っていた。

と焦ってみても、早く着くわけでもないので、皆で阿曽山氏持参のカードゲームをしながら時間をつぶし、さらに酒を飲んだ。立川着までは2時間半、新宿着は3時間弱という長い旅程であったが、水戸の大輔隊員も含め、その日のうちに家に帰れたのはよかった。

長文になってしまったが、以上が今回の松本支部探検のレポートである。松本は、歴史のある街だけあって、司法博物館のみならず、全体にいろいろと興味深く、観光としても大変に楽しかった。

最後に、お忙しい中、車を出して下さった、安藤雅樹先生、宮坂大吾先生、また松本の山本賢一先生、李栄愛先生、おかげさまで充実した取材が出来ました。大変ありがとうございました。

 

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