みどり共同法律事務所 みどり共同法律事務所 みどり共同法律事務所
みどり共同法律事務所
トップページ
みどり共同法律事務所とは
事務所内の様子
交通アクセス:地図
業務分野
弁護士・事務局紹介
弁護士・鈴木 周
弁護士・穂積 剛
弁護士・後藤 富士子
弁護士・清水 淳子
事務局
依頼方法・費用
コラム・弁護士
よくある質問
文字を大きくするには?
  みどり共同法律事務所
 
〒160-0023
東京都新宿区西新宿7-3-1
三光パークビル3F
TEL: 03-5925-2831
FAX: 03-5330-8886
E-Mail: info@midori-lo.com
   

コラム・弁護士

 
   

桜舞う東京地裁ビジネスコート探訪記(前編)

鈴木 周

2023年4月

弁護士 ・ 鈴木 周

わたくし、関弁連の取材で、この3月24日に、新装オープンした東京地裁ビジネスコートに行って参りました。桜で有名な目黒川沿いに新設されたもので、とっても綺麗で立派な建物なので、取材がてら、東京地裁本庁から花見しながらウォーキングして参りました。今回のコラムはその探訪記ですが、関弁連だよりの掲載の関係から、2回に分けてお届け致します。

〜 関弁連管内の先生方、大変ご無沙汰しておりました。何年か前まで、しきりと管内の支部等を探検して寄稿しておりました、二弁の鈴木周でございます。平成29年の村上簡裁を最後に、探検隊は休眠状態となっておりましたが、先日、関弁連広報委員会の飲み会に顔を出したところ、「隊長、こないだ東京地裁のビジネスコートが目黒に出来たので、探検に行きましょうよ。」「そうか、支部みたいなもんだからな。こないだ行ったけど、目黒川沿いに建ってて、すごく綺麗で立派だったぞ。花見の時期に川沿い歩いて行ってみるか。」「季節もよくなってきましたから、午後1時に東京地裁に集合して、ウォーキングしながらビジネスコートに行きましょうよ。1時10分の弁論のあと、目黒に移動して3時から債権者集会、という体で。」「歩いて行く人なんか絶対いないだろ…。ま、でも、楽しそう。ひと汗かいて銭湯入って懇親会に突入、ってのがいいね。そうしよう。」と、概ねこのような次第で、本年3月24日(金)にウォーキング&新庁舎探検が実行されました。

東京地裁ビジネスコートは、目黒区中目黒にあります。いわゆる中目(なかめ)です。地下的日比谷線の中目黒駅から桜で有名な目黒川沿いを歩いて8分くらいのところです。本庁からは霞が関で地下鉄に乗って6駅ですから、30分くらいで着くと思います。もともと、東京地裁高裁本庁舎の中にあった知財部(地裁、高裁)と、家裁・簡裁の建物に入っていた民事20部(破産部)と民事8部(商事部)が、「どれもビジネス関係だナ」ということでひとまとめになって、昨年の10月に目黒の新庁舎に移ったものです。それまでは、なんとなく、どの部も、霞が関で「間借りしている」みたいな雰囲気で居心地悪そうでしたので、晴れて立派なお城を与えられた、という感じです。いずれも特別部ですので、それほど頻繁に出入りする機会はありませんが、破産の債権者集会も目黒で開催されるので、今後は管内の先生も行かれる折があるかも知れません。ちなみに、債権者集会場は、家裁・簡裁時代は、テニスコートくらいの大部屋で一遍に6会場を設置して「○○さーん、こっちですー!」とか、ワイワイやっておりました。「ま、スペースがなかったらしょうがないな。目黒に移ってさぞのびのびやってるだろう。」と思いつつ目黒に初登庁したら、意外なことに「ゲゲッ、部屋も椅子も何一つ変わってないぞ…。ワイワイ方式が案外評価されていたんだな。」ということが判明したのでした。

決行日の3月24日は、曇り時々雨の予報でしたが、夕方まではあまり降らないということで、なんとかウォーキング中は天気がもちそうな案配でした。2日前に東京の桜は満開になりましたので、まさに今が盛り、さぞ目黒川は人で溢れていることでしょう。一応、法廷に入るわけですから、上はジャケットを着て、下はチノパンとスニーカーという服装で、午後1時に東京地裁の1階ロビーに集合して隊員を待ちました。すると遠くからジャージと赤Tシャツの大男がやって来るのが見えました。遠く長野から駆けつけてくれた山浦能央(たかお)隊員のようです。そんな恰好なのに入口で弁護士バッチを見せて入場しており、怪しさ満点です。「そのカッコ、すごい気合だね。」「はい、新幹線内もこれで来ました!」ということで、朝からやる気満々だったようです。そうこうしているうちに、広報委員の西岡毅隊員(ジャージ)と、同氏の事務所でインターンをしていた慶大法科大学院の大池亮人(まこと。彼はスーツでした。)隊員も加わり、総勢4名の探検隊全員が揃いました。

 それじゃ、まず法廷傍聴に行こう、ということで、細かい弁論やってそうな6階の端っこの法廷に行きました。634号法廷で丁度1時10分から弁論が1件入っていたので、4人で傍聴席に座ったところ、書記官から「傍聴ですか」と聞かれ「ハイ、そうです!」と答えたところで裁判官(女性)が入場してきました。もちろん立ってお辞儀しましたが、やはりというか「この人達何?」という不審の眼差しではあります。事件は民事の第1回弁論でしたが、被告は来ず、訴状陳述と証拠調べをして、あっという間に結審となりました。請求額167万円と言っていましたので、簡裁ギリギリの小さい案件です。裁判官が、「判決言渡しは」と言い出したので、「さて終わった、長居はご無用、さあ行こう。」と思ったら、「3月24日午後1時15分からとします。」と言うので、4人全員ピクっとし、「それ、今じゃん。」ということで、示し合わせるでもなく、2分ほどじっとしていたら、しばらくして無事に「被告は167万円を払え」という判決が言い渡されました。法廷を出て、「近頃ああいう方式になったの? 民事で即日判決なんて初めて見たよ。」「いや、私も初めてです。」「珍しいもの見たね。ラッキーだった。」と言い合いました。もしかしたら原告関係者が沢山来ていると思って、サービスしてくれたのかも知れません。法廷から出て、「あ、そうだ。トイレ寄ってこう。目黒のは新品ピカピカだからな。比較対象しよう。」と言いつつ、トイレに入ったら、「そうだった。こないだ改装してピカピカになったんだった…。」ということで、何かガッカリしつつ4人で用を足しました。

本庁の表に出て、さあ、ウォーキングを開始しましょう。日比谷線とほぼ同じルートで、虎ノ門から溜池に出て、六本木から広尾を通り、恵比寿を超えて中目黒に至る約7kmの行程です。1時間半ではちょっと厳しいかも知れませんが、2時間は全然かからないでしょう。大股でスタスタ歩くくらいで十分着くと思います。 天気は曇りで、気温は高めの24度、昨日まで雨降ってましたから湿気も多くて、早歩きしていると結構暑いですね。目黒に着くころには、大汗かいてることでしょう。霞が関から虎ノ門に入ると、官庁街からオフィス街となり、昼休みを交代で取っているのでしょうか、サラリーマンやOLが、プラプラ歩きながらランチの物色をしております。霞が関ビルを左手に見ながら北に向かい、溜池を左折して六本木通りに入ります。ここからしばらく首都高の高架下を歩くことになります。ANAホテルとアークヒルズを過ぎ、六本木交差点に差し掛かりました。田舎者の私は滅多に六本木なんて行かないものですから、珍しくてキョロキョロ観察したのですが、「あれ、六本木交差点って言えば、洋菓子のアマンドがあるんじゃなかったっけ?」「そういやないですね。なくなったのかな。」「どんなにかオシャレ街かと思ったら、案外庶民的っていうか、ゴミゴミしてるんだね。」「そうですね。雀荘とかCOCOイチもありますね。六本木で麻雀やる人いるんだな。」等々話ながら、先に進みます。後で調べてみたら、アマンドは建て替えで看板が大きく変わっただけでした。失礼しました。

六本木ヒルズ

交差点からしばらく行ったら、急に左手の視界が開けて、「ウワー、六本木ヒルズだ。やっぱスゲーなー。」ということになりました。やっぱスゴイです。まさに「威容を誇る」とはこのことで、IT長者がここに入りたがる気持ちがよく分かります。恥ずかしながら、私が上を見上げて「写真撮ろうかな…?」と思っていたら、後ろで赤シャツの山浦隊員が「ウヒー、恥ずかしー! お上りさん丸出しー。」とか言いながら写真パシャパシャ撮ってました。ちなみに、彼は、ポケモンGOでヒルズ仕様のレアなモンスターをゲットしたそうで、「息子にいい土産が出来た」と喜んでおりました。西岡隊員に聞いたところ、六本木ヒルズには某大手渉外事務所が入っているそうで、「すごいなー。家賃坪いくらなんだろ。」「想像もつきませんね。」「オレなんかせいぜい一坪だな。『一坪法律事務所』ってどう?」「ははは、いいですねえ。焼き鳥屋みたい。」とか言いながら先を急ぎました。

有栖川記念公園

このまま西に真っすぐ行くと、青山から渋谷に至りますが、それでは遠回りになりますので、ヒルズを過ぎたところで、広尾方面に南下しました。このあたりで丁度、全行程の半分くらいでしょうか。大体45分歩いたところです。しばらく行くと、左手に有栖川記念公園がありましたので、公園内に入って汗を拭き拭き、お茶を飲んでしばし休憩します。広尾の付近には各国の大使館や領事館が多いので、公園を散歩する家族も、外国人が沢山います。そんなことも関係するのでしょうが、スーパーなどのお店も、得も言われぬオシャレ感が漂っており、「高い真っ赤なトマトがあるんだろうな」とか思ってしまいます(私の貧困なイメージです)。

明治通りを恵比寿駅

広尾の交差点から商店街を抜け、どういうわけかお寺の中の道を抜け、明治通りを恵比寿駅に向かいます。と思ったら、「ウワー、すごい桜。これちょっとすごいんじゃない?」と、通りの両側を視界の果てまで続く桜並木と出合いました。500mくらいあるでしょうか。丁度満開ということもあって、これは夢のような情景ですね。明治通りが特に桜の名所なんて聞いたことないですし、道行く人も桜を見るでもなく、普通にスタスタ歩いててるだけで、花見客なんて一人もいませんが、これ相当すごいと思いますよ。今回の道中は、千鳥ヶ淵とか桜の名所には全くかすらないため、沿道の桜には全然期待しておりませんでしたが、今日は新たな発見がありました。

ワー綺麗綺麗と言いながら恵比寿駅まで歩き、駅構内を通り抜け、駒沢通りを中目黒方面に向かいます。ここまで来ると、もう地下鉄一駅分ですから、すぐです。15分くらいでしょうか。それにしても、恵比寿や中目黒は、飲食店が多いですね。特に、イタリアンみたいなオシャレ系のバルが多く集まっている印象です。

西岡隊員はこのあたりに通じているらしく、「隊長。裁判所方面の近道があります。」とのことでしたが、「一応、皆さんの参考のためにやっていることだから、一旦、中目黒の駅まで行って、正規のルートで裁判所まで行こう。」と答えました。雨がポツポツ降ってきたこともありますが、隊員たちも、1時間半くらい歩いて、少し疲れてきたようですね。

中目黒の駅の少し手前で、桜の名所、目黒川に差し掛かりました。って、ドヒャー! なんちゅう人波でしょうか。雨なのに目黒川の両岸に人がびっしりと並んで歩いており、橋の上には警備員が常駐して、「はい、橋の上で立ち止まらないで下さーい!」と注意を喚起しております。そりゃ橋の上から桜撮りたくもなるよな、と思いながら、素早くシャッターを押し、駅方面に向かいました。それにしても今の混雑橋、マックのCMで伊藤沙莉さんがパイだかなんだか食べながら桜の写真撮ってましたが、あれどうやって撮影したんだろう? 人混みをAI消しゴムでゴシゴシやったんでしょうか。

目黒川を渡るとすぐに中目黒の駅です。それでは、駅から山手通りを通って、目黒庁舎まで行ってみましょう。ストップウォッチを押してスタートです。

(次回に続く)

 

 

一つ前のコラム・弁護士へ コラム・弁護士 トップページへ 一つ次のコラム・弁護士へ
 
Designedbykobou-shibaken.com
プライバシーポリシー