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コラム・弁護士

 
   

桜舞う東京地裁ビジネスコート探訪記(後編)

鈴木 周

2023年5月

弁護士 ・ 鈴木 周

目黒駅前を出てすぐ左手には、中目黒のランドマーク「中目黒アトラスタワー」と、その下のショッピング&飲食街があります。いわゆるタワマンの走りでしょうか。デザインもちょっと角ばってて「タワマンの老舗」という感じがします。西岡隊員は、「このマンション、15年くらい前の分譲時に見学した時、7000万円位だったんですが、今でも値段落ちてないどころか1億超えてるんです。あんとき買っておけばよかった…。」とブチブチ言ってましたが、「売るつもりないんなら、値段上がっても意味ないだろ。売るにしたって、新しく買う家も高くなってるんだから、同じだよ。」と言ったところ、「あ、そうか。そうでした。」と納得しておりましたが、まあ気持ちはよく分かりますね。

バインミー

山手通りと駒沢通りがクロスする中目黒立体交差点を抜けて少し行くと、左手に「目黒川船着き場」があります。船が付けられるところは全然ないので、おそらくは旧跡の類なのでしょう。ちょっとした公園のようになっていて、この付近にあまり飲食店がないからだと思いますが、いつもキッチンカーが停まっています。今日は花見客目当てで、特に沢山停まってますね。私はいつも裁判所に行くときに、バインミー(ベトナムのサンドイッチ。バケットにひき肉とか野菜とか挟んだもの)のキッチンカーが気になって気になって仕方なかったので、今日は一つ買って、みんなで食べてみましょう。…と思ったら、店主がいない…。他のお店はちゃんとやってるのに、トイレにでも行ってるのでしょうか。待てど暮らせど店主が戻ってこないので、泣く泣く諦めて写真だけ撮って裁判所に向かうことに致しました。皆さま、誰か、バインミー食べて、私に感想を聞かせて下さい。

船着き場からちょっと行った歩道橋の下を左に曲がると、目黒川があって、その先はもう目黒庁舎です。目黒川手前の右手にイタリアン「イルルポーネ」がありますが、おそらくはここが庁舎に一番近い飲食店でしょう。ランチもやってますから、裁判所の職員の方も、絶対使っていると思います。

さっきの駅近の橋とちがって、裁判所手前の橋は空いてますね。橋の上からも写真撮り放題です。ほー、さすがに目黒川の桜、とても綺麗ですね。水面を流れる花びらの模様も素敵です。

目黒庁舎

さあ、着きました。本庁を1時15分に出て、今3時前ですから、1時間40分くらいですか。中目黒からは8分丁度くらいです。絶対やる人もいないと思いますが、本庁で午後イチの弁論のあと、目黒で3時の債権者集会は、徒歩で十分可能ですね。ちなみに、裁判所の向いには、東京共済病院が建っております。タクシーの運転手さんは、おそらく「中目黒の裁判所まで」と言っても、チンプンカンプンだと思いますので、「中目黒の東京共済病院まで」を覚えておくと便利だと思います。

判所前で記念撮影をしました。やっぱり新しいだけあって、デザインもモダンですねー。お役所にありがちな、「箱物」って感じがしません。前面に桜並木を従えて、すごく素敵な佇まいです。建物は5階建てで、かなり大きいですが、本庁は18階建てですから、やはり規模は全然違います。山浦隊員は、「長野地裁と同じくらいかな。長野の方がちょっと大きいかな。」と言っておりました。なお、駐車場もついておりますので、お車での来庁も可能です。

早速中に入ってみましょう。本庁と違ってセキュリティチェックはありませんので、ジャージ姿の隊員も誰憚ることなくすんなり入れます。入口横にテニスコートくらいのスペースがあって、沢山のソファが並んでいますので、依頼者との待ち合わせはここにしておけば間違いありません。このスペースには、開廷表も置いてありますが、タブレット端末が8つくらい置いてある形式で、なんか最近の牛丼屋のメニューみたいでした。だけど3時からは開廷している法廷はないですね。債権者集会も開催してません(どのみち入れないけど)。せっかくきて法廷見られないのは残念だな…。

せっかくなので庁舎内を探検してみましょう。庁舎内は、縦に2本廊下が平行して通っていて、その両サイドに法廷や書記官室が、真ん中にトイレや階段が入っています。廊下の端っこに立つと、遥か遠くまで見通せ、美術の時間に習った「一点透視図法」という言葉が浮かんできます。目黒川の桜をイメージしているのか、あちこちに桜のマークのパネルが貼ってあるのが印象的でした。写真撮影できないのが返す返すも残念ですね。

仕方ないので「そんじゃトイレ入っていくか。」ということになりました。ちなみに、トイレの看板は、ジェンダーレスを意識しているのでしょう、男女ともに黒い看板で、しかも入口が隣接しているため、とても紛らわしいです。私は、初めて行ったときに、間違えて女子トイレに入ってしまいました。しばらく気が付かず、「? トイレ内もジェンダーレス化されたのかな。」とも思ったのですが、あわてて表に出たところ、「あ、女子トイレだったのか…。」ということが判明致しました。誰にも出会わなくてよかったです(バラしちゃったけど)。隊員に「こういうのは困るんだよ。ジェンダーレスも結構だけど、実害が出るようなことはやめて欲しいよな。色分けしないなら、いっそ風呂屋見たいに『男』『女』にして欲しいよ。」と言ったのですが、「今日び、『男、女』で分けるのも問題あるんじゃないですか。」と言われ、「そうか、そうかもしれないな。」と渋々納得致しました。

トイレはさすがにとても綺麗でした。黒基調で作られており、高級ホテルのトイレみたいでした。個室の方も、当然最新のウォシュレット完備、と思ったらINAXでしたので、シャワートイレを完備しておりました。「本庁はTOTOだけど、こっちはINAXなんだね。きっと入札で競り勝ったんだね。」と言い合いながら、思い思いに用を足し、表に出ました。

エレベーター横で庁舎内の各階の構成をみますと、やはりというか、地下食堂はありませんでした。裁判所近くにはそんなにお店はありませんが、駅の方にちょっと行けばいくらでもあるので、やはり必要には乏しいのでしょう。あと、司法協会がなく、印紙や切手は裁判所では購入できないようです。

まだ新しいので、スペースには余裕があり、地下は、会議室が2つあるだけで、そのほかは全く使用されておりませんでした。

「そしたらしょうがない。当事者待合室と、あと4階に訴訟代理人待合室があるから、これを見て行こう。」ということになりました。当事者待合室は、各階のそこここにあります。平行する廊下のいずれからも入れる形式になっていて、結構広く、樹脂製の椅子が2列でズラリと並んでいます。端っこにコンセントがありますが、机がないのでパソコンを打つことは難しいでしょう。あと、裁判所でコンセント使っていると怒られますし。訴訟代理人待合室はどうかなー、と思って4階まで行ったら、あれれ、鍵がかかっており、「お使いの方は知財部書記官にお声掛け下さい。」ということで、「必要もないのに入れてくれないだろうね。」ということで諦めました。2階に降りて、8部の書記官に挨拶しようとしたら、「O書記官は本日不在です」ということで、「なんか、いろいろと上手く行かなかったね…。」と、トボトボ裁判所を後にし、雨の中目黒川沿いを駅方向に戻りました。結局、新品ピカピカのトイレを堪能したのが最大の収穫だったと言えます。

光明泉

目黒川を戻って、線路の高架下を通ると、そこに「光明泉」があります。中目黒に銭湯なんてあるんですね。2時間も歩いて汗かきましたので、ひとっ風呂浴びていきましょう。ビルの1、2階部分が銭湯になっていますから、おそらく地主がお風呂屋さんで、建て替え時にビル中店にしたものと思われます。定食屋さんなんかでもたまに見るパターンですね。

階段上の入口で靴を脱ぎ、下駄箱に入れました。「下足札は有価証券か?」「そんなのありましたね。」「流通性がないから有価証券じゃないんだよね。」「大池君、今年の試験に絶対出るから覚えておきなさい。」とウソを教えつつ、フロントで利用料500円を払い、大小のタオルセットを100円で借りました。素っ裸になって、お風呂場に行くと、あれ、ずいぶん混んでますねー。まだ4時頃なのに、洗い場は人で一杯です。浴槽も何人も入っています。お花見に来て、「ちょっくら風呂入ってくか」という人もいないでしょうから、固定ファンが大勢いるんですね。そんなに広くはないのですが、サウナや水風呂も完備されております。37度の浴槽はちょっとぬるかったので、その隣の43度のに入ったら、「アチチ、オーアチー。これ、長風呂できないようになってるな。」ということで、長居せずに退散致しました。もちろんフロントにはコーヒー牛乳とフルーツ牛乳が冷えてます。うん、ここはいいですよ。夏場なんか、裁判所往復して大汗かいたら、ひとっ風呂浴びてサッパリして事務所に帰るのもよさそうです。

汗を流して、気持ちよーくなったところで、本日最後のお楽しみ、さっきの混雑橋のたもとにある、西岡隊員お勧めの「大樽」に行きました。ラッキー、丁度4人入れるそうです。2階の奥の席で、桜と反対側ですが、贅沢は言いますまい。だけど、このお花見で臨時採用されたのか、スタッフがエスニック風のお嬢さん方で、なかなか日本語が通じません。パキスタンあたりの方でしょうか。なにしろ「生3つ、ハイボール1つ。」が通じないものですから、山浦隊員が伝票に書き込んで「これ、厨房に渡して。」とやってあげてました。てか、居酒屋で「生3つ」が通じないとはどういうこっちゃ、こりゃ先が思いやられるね、ということで、生が届いたところでそそくさと乾杯し、「とにかくまとめて頼んどこう。」と、沢山の食べ物をいっぺんに頼みました。

案の定、ツマミは注文の通りが遅く、時間差でポツポツと届き、「うまく行ったね」と言いつつ、お酒も沢山飲みました。お料理は、どれもちゃんと普通に美味しかったですよ。お安いお店でしたので、これなら十分合格点です。

外はだいぶ暗くなってきました。遠方に桜並木が見え、眼下には沢山の花見客が歩いて行きます。疲れた体にアルコールが染み入り、皆でいろんな話をしながら、どんどんと酔っぱらっていき、目黒の夜は次第に更けていくのでした。

 

 

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