念願のiPhone4を購入…電話代12万円で「パケ死」!
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穂積剛 |
2010年10月 |
1年以上前から購入を狙っていたiPhone4を、7月にようやく入手しました。
スマートフォンは初めてですが、使ってみて驚きました。あまりにいろんなことができて便利なので、夢中で使いまくりました。
インターネット接続はもちろん、地図検索や経路検索、音楽やニュース、写真撮影や天気、住所録や電卓、メモ機能からYouTubeまで、ありとあらゆることができます。以下、iPhone利用者以外の方にはわからない記述になりますがご容赦下さい。技術的な部分を読み飛ばしたい方は、下記のインデント部分を飛ばして次を読み進めて下さい。
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まず、Gmailを経由してのメールのプッシュ配信の機能は便利です。MicrosoftExchangeServerの機能を利用して、メールをリアルタイムで受信できます。送信者がメールを発信した次の瞬間に、iPhoneが自動的にそのメールを受信しているのはスゴイです。
Gmailに関連して、予定表の管理もGoogleCalendarSyncを使って行うようになりました。これは要するに、Outlookに予定表を記入しておくとそれが自動的にクラウドのGoogleCalendarと同期され、GoogleCalendarの内容がさらに自動的にiPhoneに同期されるというものです。逆も可能で、iPhoneに予定を入力しておくと、それが自動的にGoogleCalendarに同期され、いつの間にかパソコンのOutlookの予定表にも反映されています。
実は私が使っているOutlookは2010であり、同期ツールであるGoogleCalendarSyncは2007までにしか対応していないので、本来なら2010では同期機能が使えません。ところがちょっとした裏技があり、できるように手を加えています。これが非常に便利です。
GoodReaderやDropboxなどの定番も便利ですが、何よりも驚いたのはTeamViewerでした。これはiPhoneだけの機能ではないですが、コンピューターのリモートコントロールがiPhoneからでもできてしまうアプリです。電車に乗りながら、簡単に事務所のパソコンのデスクトップにアクセスでき、しかも再起動までできてしまったのには感動しました。
以前から関数電卓を物色していましたが、いいものがなかなかありませんでした。シャープの関数電卓を長いこと使っていましたが、これの最大の欠点は電源を落とすと以前の計算履歴が全て消えてしまうことです。テストでの電卓持ち込み対策なのですが、これが使いにくくて仕方ありません。それでキャノンの関数電卓に変えました。これは電源を落としても履歴が消えず再利用できるという特色があります。けれども入力できる数字の分量が多くなく、ちょっと大きな額の足し算を一度にするとあっという間にオーバーフローしてしまいます。
ところがiPhoneのDigitsCalculatorというアプリは、この問題をほぼ完全に解決してくれました。大量の足し算をしても履歴がすべて残り、後から数字の確認をするのも容易で、間違いがあったら修正できるだけでなく、その計算履歴をそのままメールに貼り付けて送信することまでできてしまいます。欠点はといえば、四則演算の優先順位対応をしていないことと括弧計算ができないことだけです。
メモアプリもすばらしいものがあり、思いついたことを手書きでその場で入力できてしまうTouchwriterなどは備忘録として重宝しています。料理をする際のレシピアプリなども非常に助かっています。先日は、定規や分度器、下げ振りや平面水準器などがセットになったカーペンターアプリをインストールしました。
ゲームもいくつかダウンロードしています。多忙なためゆっくりやっているヒマはほとんどありませんが、UnblockMeなどは秀逸なアプリでした。無料版全1200問をまもなく達成予定です。
他にもまだいろいろとやりたいことがあります。定番のEvernoteをまだインストールしていませんし、手帳アプリもOfficeアプリも現在物色中です。ファイアウォールの問題があるためか、itunesリモコンも稼働できていません。ATOKPADをインストールしたので、今度はBluetoothキーボードを導入していつでもどこでも起案ができるようにしたいと思っています。 |
このように便利なiPhoneでしたので、8月末に中国に行った時にも当然持参していました。行ったのは遼寧省の省都「瀋陽」近郊の「撫順」です。平頂山事件のあった炭鉱都市です。
海外でiPhoneを利用するに際しては、ソフトバンクの海外提携業者の定額サービスを受けることができます。この場合、定額の通信料(パケット代)を支払えば、あとはいくら使っても定額を超えません。安心してデータ通信を行うことができるという訳です。
中国の場合、提携業者はChinaUnicomでした。ところが撫順では、ChinaUnicomの通信ができなかったのです。私はまだパケット代というのがいくらかかるのかを具体的に知らず、ChinaUnicomで通信できなかったことから、つい油断して中国移動通信(ChinaMobile)を利用してしまったのでした。
中国移動通信は非常にサクサク動きました。タクシーでの移動も多かったことから、地図アプリ上でGPSにより現在地を確認するなんてことを、何の疑問もなくやってしまいました。最初の2日間は、日本で使うのとほとんど同じように利用していました。
3日目になると、昼過ぎにソフトバンクから「パケット代が高額になっている」とのメールが来ました。その時点で都会の瀋陽に戻っていたので、提携業者のChinaUnicomがつながるようになり、以後はChinaUnicom使っていたのですが…。
もしかしてと思い、パケット代の確認をしてみました。するとこの3日目の時点(2日目までの集計分)で、パケット代が軽く7万円を突破していました。帰国してから最終的に確認してみたら、何とパケット代が12万円を超えていました。あまりのことに声も出ませんでした。まさか自分が「パケ死」することになるとは…。
7月に使い始めたばかりだったので、パケット代というのがどれほどかかるものなのか、まだ認識がなかったのです。実際日本国内だけで使った9月分請求内訳を見ても、パケット代で40万円以上利用しており、パケット代定額サービスを使っているのでその40万円がそのまま割引になっているような形です。日本よりずっと高額な海外での利用で、パケット代定額サービスを利用しなければどんなことになるか…少しでも想像すべきでした。
自己責任ですから、こればかりはどうにもなりません。実質たった2日間で12万円、一日6万円を使ってしまった計算になります。
この秋、DoCoMoとauがそれぞれAndroid携帯を発売開始しました。これからますます、スマートフォンが全盛を迎える時代になっていくと思います。
私自身の電話代はといえば、定額パケットサービスのおかげなのか充実したアプリのおかげなのかわかりませんが、iPhone後の方が実は費用が下がっています。うまく利用すればこれほど便利なものはありませんので、みなさまもどうかお気をつけ下さい。
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