先日運転免許の更新に行ってきた。5年ぶりの更新だ。
いつものことだが免許証の写真というのがクセもので、今回はビミョーに口元が緩んで、小馬鹿にしたような不敵な笑みになってしまった。これは写真を撮る係のお姉さんがとても感じがよかったためだ。
「その椅子に腰かけてください」
「はーい。お願いします。」
(たぶんあまりに何もしないため)
「…………もういいんですか?髪を整えたりとかは?」
「取りつくろって何が変わるワケでもないからいいんデス」
と言ったところ、「いいんですか?」と遠慮がちに聞いてきた割に「いいんデス」の「ス」のあたりでいきなりシャッターを切られ、小馬鹿にしたような半笑い顔になってしまったのだ。よく知らないけれどきっとこの不敵な笑みは警視庁のデータベースに保存され、指名手配されたときにはこの写真が使われることになるのだろう。街でポスターを見た女子高生集団に「悪そうな顔してるよねー」と笑われたり、心ない小学生にヒゲをかかれたりするのだ、きっと。ああ、ポスターにされないよう気をつけなければ。
さて義務の講習は優良ドライバーなので30分のコースだった。
事故を起こすとどんなことが待っているのか、被害者の声、事故の多い場所は交差点であることなど、仕事柄微妙によく知っているので(過失割合まで言えるかも)、あまり新鮮味はなかったが、「くれぐれも安全運転を心掛けて」と見送られたときには、「運転するぞー」という新鮮なやる気に満ちていた。
というのも、前回の書き換えのときから既に変わっていたらしいのだが、知らない間に運転免許の制度が変わっていたのだ。自分としては普通自動車免許を持っているつもりだったのが、それがいつの間にか中型自動車免許になっていた。つまり「中型自動車」を運転できるというワケだ。
「軽」でも「普通」でも「大型」でもない「中型」というのは一体どんな免許なのか?中型免許で運転できるのは11トンまでだそうだ。ただし私のように制度変更に伴い許可された「モト普通」の「エセ中型ドライバー」に許されるのは8トンまでとのこと。
けっ、8トンかよ…………って、8トンΣ(= ̄∇ ̄=ノノ!!!!!!?????
これはデカいぞ。コンビニのトラックどころじゃない、引越しだって「大きい方」が4トンだから、素人目には「トレーラー」と言ってよいサイズだ。積載量もだいたい同じとすれば、10キロのコメ袋が800袋、1箱12リットルの飲料水が666個、ジャイアント馬場が60人積めるわけだ。結局どのくらい大きいのかピンとこないが、とにかく目を見張るほど大きいことは間違いない。
これだけ大きければ、飾りたくなるのが人情ってものだろう。「純情一本道」とかダーンと書いてあるのもよいが、最近のデコトラは演歌調から進化して、ガンダムっぽい仕様が流行りのようだ。ダースベーダーみたいな顔をして、人のいない国道とかでおもむろに戦闘ロボットに変身しそうなやつだ。
個人的には安土城の天主をアレンジして高欄とかつけちゃったりしてみたい。車体の横には「天下布武」、後ろには木瓜紋をペイントするのだー。なんか強そうだぞー。お城ボ(「おしろぼ」という名前の今年人気急上昇中会津鶴ヶ城のマスコット)みたいになってもご愛敬というものだ。
ただし、普通のトラックをデコトラにするには家1軒分くらい費用がかかるようなので、もし安土城仕様のデコトラ若しくはタイヤをつけたお城ボが走っていたら「お、シミズは宝くじを当てたんだな」と思ってください。 |