さて、東京も梅雨入りした。梅雨入りしたが、気のせいかあんまり降らない。降られていないだけでホントはそれなりに降っているのか?ともかく、体感温度ならぬ体感雨量は例年の半分以下な感じだ。こんなじゃ今年の夏は砂漠のように乾燥して暑くなるのではないか?
学生時代「地球の歩き方」を携えてひとり旅をしたとき、夜中の2時か3時にサウジアラビアのドバイ空港で給油のために飛行機から下ろされたことがあったが、夜中だというのに暑さがハンパなかった。たしか45度とかだったと思う。夜空にはきれいな星が瞬いているのに、気温は45度。大きなオフィスビルの屋上にある巨大室外機の前に立ってる感じ。
一方、空港の建物に入れば「石油なんぞ何ぼでもあるわい、ケチなこと言わんと、ガーっと冷やしちゃるわ、わーっはっは
┗|*`0´*|┛!!」とばかりにガンガン冷房が効いていて、生き返った!と喜んだけれど、それもしばらくの話しで、あまりの涼しさに給油が終わるまでプルプルしていたのだった。外と中との温度差と、ビンボー学生とオイルマネーの経済格差のダブル格差にクラクラしたことが懐かしく思い出される。
さて日本の夏。ドバイの45度を思えばどってことないようにも思えるが、やはり湿気が多いので夏バテ度は決して負けてはいまい。天気予報は例年並みと言っているが、ここのところ毎年脳みそが溶けて耳から流れ出そうな暑さが通例なので、「例年並み」となればやっぱり「脳みそが溶けそうな酷暑」ということになろう。
ビンボー学生だったころと違い1か月のうち3日くらいはエアコンをガンガンつけられる程度の経済力を身につけたシミズだが、悲しいかな、今や、エアコンをガンガンつけると「地球環境にやさしくない」と白い目で見られる。
そうだ、今年こそ地球環境にやさしく過ごすべく、朝顔を育ててみよう!
いや、今年に限らずいつも思ってはいるのだ。ただ、思い立つのが毎年すっかり梅雨明け、夏休みに入るころで、「明日からモーレツなカンカン照りでーす」「今から朝顔なんて、育つ前に日差しで枯れるっしょd(>∀< )」という時期なものだから、あえなく着手前にとん挫するだけなのだ。
ともかく、今年は例年の反省を踏まえ、ゴールデンウイークに種をまいてみた。
いかにも「ザ・日本の朝顔」的な大輪系と、咲き始めは遅いけれど秋口まで長く楽しめますという外来種の2種類の種を入手し、小学校で習った通りひと晩水につけ、プランターにせっせと蒔いた。
「毎日眺めても芽が出るわけじゃなし」とドライな大人に成長したシミズはチェックもせずに放置。それでも1週間で10個以上の双葉が芽を出していた。ぬっふっふ、これでこの夏は朝顔カーテンで涼しく過ごせるぜぃ。
と思いきや、どうやら芽が出たのは外来種ばかりで、日本の朝顔はほとんど壊滅状態だった模様。(どうして分かるかと言うと、日本の大輪系は葉が斑入りになるハズだからなのね。何となく斑入りの方が「いとをかし」かな、と思ったのね。)でもって1か月ほど斑入りの双葉を待ってみたものの(放置した、ともいう)、結局1本しか芽が出ず、他は全部外来種というアリやハチ同様、固有種の脆弱性を目の当たりにすることになった。
これでは9月まで花なしの葉っぱだけ朝顔じゃないか!?花の咲かない朝顔なんてゴーヤとどう区別するんだ!?これはゆゆしき問題だ。
しかも芽が出た外来種朝顔も、決して勢いがいいとは言えず、せっかく支柱を立てたのにそれに巻きつくことなく右に左にとひょろひょろと風に吹かれるヤツがいたりして、体制におもねることなく己の道を進もうとする独立心は買うけれど、この先生きていけるのか?とはなはだ不安になってしまう。
これでは朝顔のカーテンなど夢のまた夢、50センチほどつるを伸ばしたところで花も咲かずに打ち止めになりそうな気配だ。
どうしてなのか今さらながらググってみた。
原因はどうやらシミズの放任主義にあったようだ。
「昨日雨降ったから水やりはいらないでしょ」「今晩雨降るらしいから水はいらないね」と今までカンカン照りの日に水やりするくらいだった。水のやり過ぎは根腐れを起こすもとというのが草花を育てるときの一般的な教訓だが、朝顔の場合それではダメらしい。
どのサイトを見ても「朝晩水をやれ」「週に1回は液体肥料をやれ」と書いてある。それをやって初めて「カーテン」になるらしい。
そんなに水やっていいのか!?
とすると、今までのシミズの水やりは朝顔を育てるというよりほんの少しの水を与えて長らえさせるだけの拷問に近かったということか!?完全に「ネグレクト」の領域だ。日本野鳥の会ならぬ日本朝顔の会の人にバレたら糾弾されて六条河原に晒されてしまう。相手が人だったら今頃警察のお世話になっていたということだ。良かった、朝顔で。
というわけで、これから夏に向けて心を入れ替え朝晩水をやろうと思う。目指せ、緑のカーテン!
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