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コラム・弁護士

 
   

時代はペーパーレス

清水 淳子

2020年11月

弁護士 ・ 清水 淳子

コロナのおかげでリモートワークが浸透している。シミズの場合、会社関係の仕事はほとんどメールでやり取りしていたので変わらないが、それ以外は対面も多かったので、変わりように少し面食らっている。

なかでも「IT化するぞ」「するぞ」と言いながらなかなかオンライン化が進まなかった裁判所が、4月から3か月ほど開店休業状態になり、その後再開したものの、これまでめったに使われなかった電話会議やオンライン期日が取り入れられるようになった。これは、IT推進派にとっては大きな進歩だろう。長い裁判や証拠の多い裁判だと、記録の量がハンパなく多くなって、やり手生保レディの3倍くらいのファイルをガラガラ(キャリーケース)にギュウギュウ詰めにして、ガラガラなんて軽やかな音でなくグォーグォー重低音を響かせながら裁判所に行くことになる。そんな腰痛になりそうな思いをしなくても良いのがオンライン期日だ。行かなくていいというのは、大きな声では言いにくいがとても楽ちんで腰にやさしいのだ。

石橋を叩いて渡る裁判所でもそんな調子なので、あっさりリモートになった職場は多いことだろう。電話した先で「今日はリモートで出社していません」と言われたり、「私は〇〇職だから週1回出社するけれど、SEはまったく出てこない。」などの話を耳にすると、「在宅」とか「リモート」は当たり前の勤務形態になっているんだなぁ、と不思議な気持ちになる。しかも「思ったほど効率は落ちない」というのだから、家でも集中して仕事ができるんだなぁ、すごいなぁ、と感心する。

また、「上司のハンコ」も電子化して脱ハンコ化しているという話も聞くし、情報漏洩を警戒して在宅では100%ペーパーレスのようだ。電子文書に電子ハンコで決裁が進んでいく様子を想像すると、「じゃあ決裁文書はどこに保管するの?」と、トンチンカンなことを考えてクラクラしてしまう。(ちなみに裁判所のペーパーレスはたぶんもう少し先。)

今後コロナが収束しても、前のような「全員出社」には戻らず、「オンライン」「リモート」を取り入れた仕事のやり方になっていくのだろう。 リモートワーク…家でひたすらパソコンだけとにらめっこして仕事…。 いやぁ、シミズにはムリ!!!ムリムリムリ!

集中力のなさはもとより(ないのかよっ!)、何より見えんのだよ、パソコンの字は!

何とかルーペじゃないけど、「小さすぎて読めない!」「チカチカして読めない!」

この際正直に言おう。「ピントが合わなくて読めない!」

お年頃のせいか、パソコンの字はたいそう読みづらい。拡大すれば確かに読みやすくなるよ、でも、目の奥の昭和の視神経がパソコン画面の文字情報を大脳視覚野に伝達することを拒否しているのだ。

シミズがもうちょっと若いころ、出張先にパソコンを持っていく重さにめげて、スマホで済まそうとしたことがある。1行15字程度で改行される画面で、文字の変換もまだるっこしいため、書こうと思っていた書面を書くのをあきらめた。メールで届いたPDFも、表示が小さすぎて何が書いてあるか全然分からず、「なんで出張の日に送ってくるかねぇ!?」と逆ギレして返事を翌日に回した経験がある。また、パソコンは持って行ったけれど、地方の空港でWi−Fiがなくて(今ではさすがにあるだろうけど)、ただのデカい計算機になってしまったこともある。時間つぶしに報告書を作ったけれど、ノートパソコンの小さいキーボードと小さいディスプレイでいつもの5倍くらい肩が凝った。今だったら5倍どころじゃ済まない。

何を隠そう事務所で仕事をしているときは、ファックスは届いた状態で読んでいるし、メールに添付されたPDFなんかも、小さい文字だと印刷してから確認するし、何なら自分で作った文書も印刷して読み返したりしている。印刷したものって読むのが楽だ。

やっぱり机において、手に持って読むのは違う。自然とピントが合う距離に持っていけるからか。米粒みたいな字で書いてある「〇〇約款」みたいなものはさすがに鼻先に持ってこないと読めないけれど、そうでない限りはさほどストレスなく読める。

時代はペーパーレスかもしれないが、シミズ的にはプリンターさまさまなのだ。

もし100パーセント自宅で仕事するとなると、紙で読めないストレスでは相当なものだろう。字が小さいからと拡大すると今度は1行がパソコンの画面に収まりきらず、いちいち右に左にスクロールしなければならない。1行ごとに右、左を繰り返す作業を想像してみてほしい。裁判所に出す書面は1ページ26行、26回×枚数分「右」「左」を繰り返すのだ。マウスを握りしめる手は筋肉疲労で固まり、画面を凝視する目はチカチカしてくる。想像しただけでパンパンに肩がこる。

リモートワークで効率が落ちないという人たちは一体どういう視神経をしているのか。耳の横にUSBポートでもついてるんじゃなかろうか。きっと紙でなくても情報が頭に入るようにできてるんだろうな。

どうかリモートワーク全盛になっても、「紙」でなきゃ読めない人間に市民権がある世の中であってほしい。紙恋しさに今日も事務所に出てきている昭和枯れススキ人間シミズでした。

 

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